BLEACH 暴れん坊ブリーチ黄門遊び人のイチさん:黒崎一護悪代官:阿散井恋次 市丸屋:市丸ギン 小僧:山田花太郎 おとっつぁん:浮竹十四郎 助さん:斑目一角 格さん:綾瀬川弓親 風車の修兵:檜佐木修兵 ナレーション:壷府リン 第1話<最終回> ここは流魂街の五十二地区。貧乏人達が暮らす長屋が並ぶ下町でございます。 「おとっつぁん、お粥ができたよ」 「あぁ…いつもすまないね、花太郎。私がこんな体のせいでお前には苦労かけている…ゴホゴホ…」 「もう、おとっつぁんたらそれは言わない約束でしょ。さ、しっかり食べて早く体を治してくださいね」 「お前は…お前はいつも可愛いなぁ…」 ドンドンと扉の音がするので、扉に向かう小僧 「あぁ、こんばんは。お邪魔させてもらいまっせ」 「お、お前は…い、市丸屋!?」 「浮竹はん、お忘れやおまへんやろなぁ。お貸しした金、今日こそは耳揃えてきっちり返してもらいまっせぇ」 「あぁ…すまん。今は見ての通り…もう少しだけ待ってくれ…」 「へん、あきまへんな。借りた金返さへん言うんは死ぬいう意味や。な~んてな、僕かてそこまで鬼やおまへん。ほな、代わりにこの子貰っていきましょか」 「あぁぁ…な、何をするんですか!?やめてください」 「は、は、は、は、は、花太郎!!」 「おとっつぁん!!」 「ハハハハ、まぁ、こんなんでも何ぼかの金にはなりまっしゃろ」 「くそ、花太郎を放さないか!!」 「邪魔や、その手放しなはなれ」 「うわぁぁ!!ゴホゴホ…」 「あ、おとっつぁん!!」 「ええか、花太郎を返して欲しいんやったら、どないかして金を工面してくることですな」 「この人でなし!!鬼、悪魔!!」 「はは、何とでもう言うたらええがな。世の中か金が全てやおまへんか」 「ちょいと待ちな。おぅおぅおぅおぅ、さっきから聞いてりゃ随分と無理無法のし放題じゃねえか、そこの狐目男さん」 「えらい言われようです。何や、あんさん」 「おいらかい?名乗るほどのモンじゃねえが、遊び人のイチさんってんだよ」 「はん、ただの遊び人かいな。関係ないんやったら引っ込んでてもらいましょ」 「へん、そうはいかねえな。弱い者いじめがみそがせな…ん?見過ごせない性質でねぇ。噛んじまったよ」 「ゴホゴホ…」 「ちゃんと喋れへんくせに口挟みなはんな」 「うるせぇ!!」 「どうやら痛い目見んとわからんようやな。射殺せ…痛ぁ。何やね、風車!?」 「大丈夫か?黒崎。あ…ん…ご無事でしたか、一の丞さま」 「若干棒読みなのは何でだ。あぁ…まぁ助かったぜ、風車の修兵。おい、痛い目見るのはそっちだったみたいだな、市丸屋」 「え…い、近寄るな!!近寄ると花太郎の命はないで!!」 「おとっつぁん!!」 「花太郎!!花太郎!!…ゴホゴホ…」 「旦那、大丈夫かい?なぁ、旦那。あの狐目は一体何者何でぃ?」 「あぁ…あれは市丸屋という高利貸しだ。甘い言葉に騙されて、金を尽きたが運の尽き。いつの間にやら借金が雪だるま式に膨らんで…」 「おっさん、金持ってるやん。まぁ、ええや。ご利用は計画的にね。しかし子どもまでさらうたぁ、いくらなんでもやりすぎじゃねえか」 「あぁ…しかし市丸屋は悪代官と結託していて誰も文句を言えんのだ」 「悪代官…あぁ、あいつか…」 ところ変わって市丸屋の屋敷でございます 「いや~これはこれはお代官様。本日もご機嫌麗しゅう」 「ふふふふ、お主も相変わらずあくどく儲けてるようではないか」 「いえいえ、私なんかお代官様の足下にも及びませんわ」 「なかなか言うではないか、ハハハハ…」 「失礼します」 「ん?初めて見る顔じゃな」 「はぁ、こいつの父親が金返さへん言うんで時給420円でアルバイトとして雇いました」 「ほぉほぉ、なかなかよく働きそうではないか。では、わしの屋敷で働いてもらおうか。遠慮はするな」 「ぁ…」 「ほら、もさっと」 「ぅ…」 「ちこぅ寄らぬか、ほらほらほら」 「お止めください、お止めください」 「おぅおぅおぅおぅ、その辺にしとかねえか、髭爺」 「ん!?何だ、今の声は」 「庭の方ですわ」 「また会ったな、市丸屋」 「お、お前はさっきの遊び人!?しつこい奴やなぁ今度こそ射殺せ…何や、大八車」 「ご無事でしたか、一の丞さま」 「あ、助かったぜ。大八車の修兵」 「勝手に役柄変えるんじゃねえよ、森田!!」 「え!?何だよ、小西」 「俺はな、風車の檜佐木…啓吾だよぉ」 「修兵だか啓吾だか何者かは知らないが、この阿散恋…いや老いぼれ恋次に逆らうつもりか!?」 「け、何を代官風情が偉そうに。しかも老いぼれときた。助さん、格さん、やっておしまいなさい」 「なぁ、弓親」 「ん?」 「一つ気になることがあるんだがよ」 「何だい?」 「この場合、やっぱ俺が助さんだよな」 「何を言ってるんだい。助さんと言えば杉さまだよ、龍二さまだよ。僕に決まってるじゃない」 「馬鹿言うな!!手前は格さんって面だろうが!!」 「おやおや、君こそが格さんだろうが。あ、ごめんなさい、違いましたね、どう見てもうっかり八平衛って顔でしたね」 「おいおい、いつ俺が『御一行!!噂の団子ですよ、食べていきましょう。あ、食べ過ぎた、腹痛ぇ』なんてことやった!!」 「長いんだよ。つまらねえことで喧嘩してんじゃねえ!!どっちでもいいだろ。ほら、いつものやれよ」 「ち、分かったよ。控え、控えい!!」 「こちらにおわす方をどなたと心得る」 「何や、版権無視して色んな番組混ざってややこしいことになってきましたな」 「恐れ多くも先の副将軍」 「先の副将軍ってもう八百歳くらいでは…」 「の弟君」 「弟君言うても七百九十何歳とかちゃいますの」 「の忘れ形見」 「何!?」 「のお隣さんの同級生の従兄弟で元カノから手紙を貰った男、黒崎一の丞さまにあらせられるぞ!!」 「元カノじゃなくて、元彼…あれ?元カノか」 「元彼から貰いましたんかいな。ま、結局ただの遊び人やないかい」 「はぁはぁ」 「はぁはぁっておかしいやん。えーい、者共であえであえ」 「一の丞とやらなかなかやるではないか」 「ふん」 「これなら俺もちょっと若返らせてもらうぜ!!」 「そうこなくちゃな、臨むところだぜ!!」 「行くぜ、卍解!!狒狒王蛇尾丸!!」 「おい、ちょっと待ちいな。人の屋敷の中で何、卍解してはるんですか!?」 「じゃ、俺も行くぜ。卍解!!天鎖斬月」 「えぇぇ!?うちの屋敷が…!!こら、止めなはれぇぇぇ!!この壁、金かかってんねんで。止めて、穴がぁぁ…!!」 再び五十二地区でございます 「というわけで市丸屋も悪代官も俺がきっちり成敗しといたぜ」 「いや~市丸屋の奴、魂が抜けたみたいになってたね」 「ま、自業自得というやつだな」 「ありがとうございます。これで街の皆も安心して暮らせます」 「旦那もしっかり養生するんだぜ」 「はい」 「これで一件落着。ね、格さん」 「だから何で俺が格さんなんだよ!!」 「まだ言ってんのか、お前ら…」 「ところでイチさん。うちの花太郎は?」 「「「「あ!?」」」」 完 ジャンル別一覧
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